脳に悪い7つの習慣/林 成之
「脳に悪い習慣」はそれらをすべてやめればいいだけであり、特別なトレーニングは本当に脳を鍛える上で意味があることでない。
脳では情報に対して最初に「好きだ」「嫌いだ」といった気持ちが発生し、情報に対して感情のレッテル貼りを行っている。
この時に「嫌いだ」というマイナスのレッテルが張られていると、考えたり覚えたりする機能がしっかり働かなくなる。同様に「自分のためにならない」と感じたときも思考力は発揮できなくなる。
脳神経細胞が持つ本能は大きく分けると「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」の3つ
生きたい:家庭:衣食住の安定
知りたい:教育:好奇心
仲間になりたい:会社:人間関係
さらに「自己保存」「統一・一貫性」という2つのクセが本能にはある
自己報酬神経群を働かせるコツは「目的と目標を明確にし」「ゴールを意識せず」「主体的に、自分がやってやるという意思を持って」「達成のしかたにこだわる」「目標の達成に向けて一気に駆け上がる」ということになる
脳に悪い7つの習慣とその対処法
①「興味がない」と物事を避ける→何事にも興味を持って関わっていく
・知りたいという脳の本能を磨くには「興味がない」と考えたり、口にしてはいけない
・頭がいい人とは、何に対しても興味を持ち、積極的に取り組める人のことである
②「嫌だ」「疲れた」と愚痴を言う→「好き!まだまだいける!」などのポジティブな言葉を使う
・やろうとしていることに対して「おもしろくない」「好きじゃない」などのマイナス感情を持ってはいけない
・人を嫌って得することは何もない
・脳には「仲間になりたい」という本能があるが、自分から相手を好きになれば、相手も自分を好きになり、自分もさらに相手を好きになるという好循環が生まれる
・出勤前に必ず、鏡の前で最高の笑顔をつくる
③言われたことをコツコツやる→
・「コツコツ」や「一歩一歩」は失敗しないように慎重に進めようという自己保存のクセが隠れている。この考えは「失敗するかもしれない、失敗したらどうしよう」という考えと表裏一体のもので脳にとっては否定語になってしまい活動力が落ちてしまう。
・自己報酬神経群の働きをうまく活用するには、物事をもう少しで達成できると言う時にこそ、「ここからが本番だ」と考えることが大切。ゴールが見えてくると脳が活動を抑えてしまう
・100%以上130%を目指す
・「目的」を達成するために、いくつもの「目標」を設定する
・「目標」は「具体的に何をするか」「いつまでにするか」「今日は何をするか」等を明確にする
・目標をコロコロ変えることは「達成しない」ということを積み上げることになってしまう
④常に効率を考えている→一見無駄そうなことからも発見がある
・「統一・一貫性」をはずすための「外し方のポイント」は繰り返し考える時に「4日ごとに間を置く」こと
⑤やりたくないのに、我慢して勉強する→主体性を持って自ら進んで取り組む
・好きになる(リフレーミング)
⑥スポーツや絵などの趣味がない→スポーツや絵に興味を持つ
・空間認知能力を鍛えるのにスポーツや絵を描くことが効果的
・姿勢を正すコツは「いつでも真上に飛び上がれる状態」を意識すること
・左右の肩甲骨を結んだ線が、地面に対して平行になるように意識すること
⑦滅多に人を褒めない→人を褒める
・人を褒めると自分の脳が喜ぶ