最高の体調/鈴木祐

本書は年間5000本以上の科学論文を読むサイエンスライター「鈴木祐」氏の著書です。

基本的には辛口で有名なメンタリストDaiGo氏が絶賛されているというだけでも少し興味をそそられます。

本書のおおまかな内容は

現代の体調不良の原因はおおむね「現代病」によるものである。

ウガウガの原始時代から人間のつくりは大して変化していないのにもかかわらず、食事や道具・人間関係などの周辺環境がガラッと変わってしまっているために起こっている。

現代病は「不安」と「炎症」に大別して対策していく必要がある。

炎症対策としては

 ・自然との接触を増やす

 ・人間関係

 ・食物繊維を摂取する

 ・睡眠の量と質を改善する

 ・運動する

不安対策としては

 ・自分にとっての価値観の設定を行う

というところから始めていくことが大切であり、それについての対処法が科学的根拠に基づき記載されている。

とにかく困ったときに考えることは「この問題における進化とのミスマッチとは何か?」ということだけである。

というような立て付けになっています。

本書は300ページ程度のボリュームであるにもかかわらず、記載されている内容は膨大な量になっているため、

なんとなく抜き書きした後記のメモを見てなんとなく内容を察してくださいww

全部をしっかり実践するのはめんどうくさがりの私にはとても無理ですが、

最下部に記載しています本書記載の実践ガイドの中から

「腸内細菌と仲良くする」

「腸内細菌をもてなす」

「自然」

「ストレス」

「観察」

の中から出来そうなことをやっていければいーんでないでしょうか、という感じです。

現状としましては

・発酵食品をとる(納豆、ヨーグルト、キムチ)

・プロバイオティクスをとる(ビオフェルミンなどのサプリ)

・食物繊維を摂取する(イヌリン、レジスタントスターチ、難消化デキストリンなど)

・マインドフルネス(瞑想)

・ウォーキング(筋トレ・HIIT)

・観葉植物を置く

は既に現在やっております。

その他の内容で効果があった経験などありましたら教えてくださいませ。

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●抜粋メモ

現代=炎症と不安

問題解決へのステップ

 ①自分が抱える問題について、どこに遺伝のミスマッチがあるのかを特定する

 ②ミスマッチを起こしている環境を、遺伝に沿うように修正する

 この2段階を着実にこなせば、ほとんどの問題は解決する。

健康的に年を取るには「炎症対策」がもっとも大事

人体にとって、内臓脂肪は「異物」でしかない。内臓脂肪が増えると免疫システムを動かし始め、脂肪細胞が分泌する炎症性物質が臓器に炎症を引き起こす。

主観的に「なんだか体調が・・・」と感じている人は、その時点ですでに体内が燃え盛っている可能性が大きい。=謎の不調と炎症は、明確に連動している。

「うつ病の炎症モデル」=人体が何らかのダメージを受けてサイトカインという炎症性の物質が分泌され、脳の機能に影響を与えるという考え方。

古代と現代のミスマッチが起きる3パターン

 多すぎる:古代には少なかったものが、現代では豊富すぎる=カロリー

 少なすぎる:古代には豊富だったものが、現代では少なすぎる=睡眠(7-9時間の範囲を逸脱すると体内の炎症マーカーが激増する。夜中に何度も目が覚める場合も。)

 新しすぎる:古代には存在していなかったが、近代になって現れた=トランス脂肪酸「パンや揚げ物、マーガリンなど」・孤独

芥川龍之介の「ぼんやりした不安」を現代的な不安とするならば、原始的な不安は「はっきりした不安」といえる

ぼんやりした不安が及ぼす影響4つ

 ①記憶力を低下させる

 ②理性的な判断力を奪う

 ③死期を早める

 ④さらなる不安を呼び込む

不安とは人間が持っている「アラーム」機能

人は何にそこまでおびえているのか?=未来の遠さ

農耕とは不平等の起源であり、農耕がもたらした変化の中でも、もっとも現代人への影響が大きいのが「時間間隔の変化」です。ここにおいて、人類は初めて「遠い未来」を思いえかがねばならなくなった。

時間割引率=将来の価値をどれだけ割り引いて意思決定を行うのかの割合(今貰える1万円と1年後にもらえる1万1000円のどちらを選ぶ?という感じ)

「リーキーガットという症状」

 庁の細胞に細かな穴が開いてしまう現象「腸管壁浸漏症候群」

 アレルギーや認知機能の低下、疲れやすくなる

現代人が苦しむ謎の疲れは腸内細菌と深い関係がある。リーキーガットのせいで体内に入った毒素が脳まで達し炎症が起きた結果として、不安・うつ症状・疲労感の発生につながる。=これらの疲れや不安に対して食物繊維やプロバイオティクスが利く可能性を示唆している。

抗生物質の乱用を避ける。

抗菌グッズの使用を控える。(有益なバクテリアまで殺してしまう)トリクロサンとトリクロカルバンの2つに注意

「消費者は薬用ソープにより雑菌の繁殖を防げると思っている。しかし、いまのところ薬用ソープの効果を示す証拠はゼロ。普通の石鹸やせっけん素地の無添加ボディーソープのほうがよい」

シックハウス対策

 ・部屋の喚起を欠かさない

 ・水回りのトラブルはすぐに直す

 ・屋根の雨どいは定期的に掃除する

 ・部屋の湿度は30~50%に保つ

 ・空気清浄機を置く

 ・室内での喫煙は厳禁

発酵食品で腸内細菌を整える

 ・納豆

 ・キムチ

 ・ヨーグルト

 ・ぬか漬け

 ・味噌

 ・ザワークラウト

 ・はちみつ、フルーツ、ベリー類など

チーズやヨーグルトなどの消費量と健康状態を比べたところ、普段から発酵食品をよく食べるものほど心疾患や糖尿病にかかりにくく、早期脂肪率も低いことが分かった。

特定の食品ばかりを食べないようにする。(腸内細菌の多様性が限られてしまう)

サプリで腸内環境を整える

 ・プロバイオティクス(ビオフェルミン・ラクトーンAなど)

メンタルの改善効果が確認されている。レジリエンス能力が向上

慢性的な下痢や便秘にはビフィズス菌が最も有効

乳酸菌、酪酸菌、糖化菌などを飲むと効果が高まる

抗生物質で腸があれている場合は、LGGとサッカロミセス・ブラウディがよい

食物繊維はお通じの改善やコレステロールの低下が有名

食物繊維の摂取量が多い人は早期脂肪率が23%、がんの発生率が17%、炎症性の病気については43%もリスクが低下する

・野菜やフルーツ(ごぼう、寒天、海藻、キノコ類、オクラ、リンゴなど)

・難消化性デキストリン(12g/日)

・オオバコ(サイリウムハスク)

・イヌリン(21g/日)

・レジスタントスターチ(30g/日)

現代人への影響が大きい2つの環境

 ①自然

 ②友人

自然との触れ合いにより、確実に人体の副交感神経は活性化する。(科学的には自立訓練やマッサージなどの定番のリラクゼーション法より効果的と立証)

自然との触れ合いは人類の感情システムに影響を与える

 ・興奮

 ・満足

 ・脅威

孤独だった人に友人ができた場合最大で15年も寿命が延びる傾向があった。(健康への効果はエクササイズやダイエットの3倍あり、禁煙よりも影響が大きい)

人間関係が悪い人に比べて、良い友人が多い人は3倍も仕事で成功しやすく、年収も高い傾向がみられる

遺伝と環境のミスマッチが起きた現代においては「自然」と「友人」への投資こそが、もっとも費用対効果が高い行為。

観葉植物を取り入れる。(幸福度や集中力を上げる効果も確認されている)

NASAが推奨する観葉植物(大気中の有機化合物を吸い取る効果がある)

 ・スパティフィラム:ベンゼンとトリクロロエチレン

 ・ポトス:ホルムアルデヒド

 ・セイヨウキヅタ:ホルムアルデヒド

 ・キク:ベンゼンとホルムアルデヒド

 ・ガーベラ:ベンゼンとトリクロロエチレン

 ・サンセベリア:ホルムアルデヒド

 ・チャメドレア:ホルムアルデヒド

 ・ツツジ:ホルムアルデヒド

自然の恩恵を受けるため公園を積極的に活用する

 ・最低でも週1で30分は公園に行く

公園や森林は、腸内フローラの改善にも重要な役割を果たす

公園こそが科学的に正しいパワースポット

人間の脳は、見知らぬ他人とうまく人間関係を作れるように設計されていない

人の認知リソースは大勢の友人をさばくようにはできていないため、1回につき5人前後としか親密な人間関係を築けない。

親密な人間関係を築くためにするべき3つのポイント

 ①時間

 ②同期

 ③互恵

必要なのは「一緒に過ごす時間の長さ」=近接の原理:人間は近くに住む相手ほど行為を抱きやすいというもの

特別な刺激がなくても他者と接触する時間を増やすだけで好意は増す

同期行動=全員が近い場所で行う事、同じタイミングで同じ行動をする事

互恵=好きな相手に利益を与えること:与えよ、さらば与えられん=同盟仮説

人類が生き延びるためには、いざという時に助け合えるような仲間が欠かせず、そのため私たちは互いの利益になりそうな相手を友人に選ぶように進化してきた

人が他社に与えられる最強のプレゼントは「信頼」=相手に「こいつは絶対に自分を裏切らない」と感じさせれば、そこには必ず強固な同盟関係が生まれる

セルフディスクロージャー=自分の悩みや秘密を隠さずに打ち明ける行為=相手を信頼しているというシグナルとして働く

 ①お金と健康に関する心配事

 ②自分がイライラしてしまう事

 ③人生で幸福になれること、楽しい事

 ④自分が改善したいこと

 ⑤自分の夢や目標、野望など

 ⑥自分の性生活に関する事

 ⑦自分の弱点やマイナス面

 ⑧自分が起こってしまう出来事について

 ⑨自分の趣味や興味

 ⑩恥ずかしかった体験、罪悪感を覚えた体験

人体のストレス処理係は、あくまで森やサバンナで出会う緊急の危機に対応するために進化してきたシステムであるため、短期的に終わる急性のストレスをさばくのは得意だが、現代の慢性的なストレスに立ち向かうようにはできていない。

リアプレイザル=ストレスを感じたら「楽しくなってきた」「おもしろくなってきた」と自分に言い聞かせる:緊張する場面で冷静な判断をしたいときや、他人のネガティブな感情に飲み込まれそうなときに使う。

睡眠負債=毎日の寝不足が蓄積しつづけると債務超過になり様々な疾患を引き起こす

睡眠には日中のストレスを回復させる働きがある。

長期にわたって睡眠負債が続くと、脳と体が受けたダメージを修復する時間は無くなる。処理されずに残った疲労やストレスは少しずつ体を破壊し、最終的には手の付けられない炎症に代わる。

良質な睡眠のサイン

 ・眠りに落ちるまで30分以内

 ・夜中に起きるのは1回まで

 ・目が覚めても20分以内に再入眠できる

 ・睡眠の85%以上を寝床で使っている(布団以外での居眠りや昼寝を除くということ)

睡眠負債を変えしたければ、まずは日中に太陽の光を浴びる時間をできるだけ増やしたうえで、夜には室内の照明を限界まで暗くする

定期的にキャンプでメラトニンのメンテナンスを行う。(難しい場合はメラトニンのサプリを飲む)

寝室を暗くするには1級の遮光カーテンかアイマスクと耳栓でも可。

1回40分の昼寝でパフォーマンスが34%改善し、注意力は100%の完全回復をみせる

昼寝が苦手な場合は10~15分目を閉じて何もしないだけでもOK

コーヒーナップもおすすめ=昼寝の直前に1杯のコーヒーを飲むだけ

どんな運動でも、ある程度の負荷があれば脳には良い影響がある

基本的には1回45分の少しきつい運動を週に2回のペースで行う

エクササイズが体のストレス対策システムを鍛えてくれる

超正常刺激=自然界には存在しない物に対して本能が反射的に作動してしまう状態

 ・ポルノ

 ・ジャンクフード

 ・SNS

 ・インターネットやスマホ

 ・テレビゲーム

スマホの使用時間が長いものほど社会不安のレベルが高いとのデータや、自宅でスマホを使い続ける人は仕事のストレスが回復しないといった報告もある。

デジタル断食の初歩として聞くのは、あらかじめSNSやメールチェック時間を決めておくこと。

未来への不安の対処=未来を今に近づける

未来との心理的距離が近いものほど不安に強く、セルフコントロール能力も高いという事実

価値観の多様化が問題なのは、私たちの未来像を、ぼんやりとしたものに変えてしまうから

ACTでいう価値=個人の様々な外的又は内的世界とかかわりを持つ際に湧き上がる確信、迷いなくゴールを達成する際の動機づけとなるもの、などから構成される特定の心理的な現象

本当の価値観とは、あなたが人生でどのように行動したいのかを問い続けるプロセスです。自分の人生に足りない要素を補うのが目的ではありません。

「もしすでに使いきれないほどの金を手に入れ、理想の仕事につき、毎日が幸福感に満ち溢れていて、誰からも尊敬されていたとしたら、私はどのように行動するだろうか?自分や他社とのかかわり方はどう変わるだろうか?」と問いかけてみてください。

全てが満ち足りた状態でもなお行動せずにはいられない物事ことこそが、あなたの心の底に眠る本当の価値観なのです。

価値評定スケール=人生の重要な領域を12種類に分け、どのように行動したいかを1~2行の短い文章で書きこんでいく

①家族

②結婚・恋愛

③子育て

④友人・対人関係

⑤キャリア・仕事

⑥自己成長

⑦余暇・レジャー

⑧スピリチュアリティ

⑨コミュニティ・社会生活

⑩健康

⑪環境

⑫芸術

価値と目標はどこが違うのか?

目標=未来に達成すべきゴールの事であり、いったんクリアすればそこで終わり。成功することがあれば、失敗することもある。

価値=常に現在のプロセスなので、どこまで行っても終わりはありませんし、成功も失敗も存在しない。

価値に基づく行為は時間の心理的距離を”いまここ”に収束させ、未来への不安を消し去ります。

価値評定スケールが終わったら、今度は人生のジャンルの「重要度」と「一致度」を10点満点で採点する。

重要度=それぞれの価値観について、自分の人生にどれだけ重要かを採点。

一致度=過去1か月間を振り返って、自分がどれだけそれぞれの価値観に基づいた行動をとれたかを採点する。

重要度と一致度の数字が離れれば離れるほど、自分の価値観に背きながら生きている証拠になる。

パーソナルプロジェクト分析(PPA)=人生の満足度を高めるための自己分析に特化

①パーソナルプロジェクトのリストアップ

 今自分が取り組んでいるプロジェクトをリストアップする。「お菓子の量を減らす」や「部屋を掃除する」といった日常的なタスクでもよいですし、「TOEICで900点取る」「営業成績1位を目指す」のような中長期的な目標でも、「もっと良い人間になる」「何か面白いことをする」ぐらいのふわっとした願望でもOK。

②プロフェクトのレーティング

 リストアップしたプロフェクトから、自分が重要だと思うものを直感で10個だけ選択する。それぞれの項目を10点満点で採点する。

 点数を合計して点数が高いものほど自分にとって重要なコアプロジェクトということになる。

 「重要性」自分にとっての重要度

 「簡単さ」取り掛かるときの敷居の低さ

 「透明性」他人がそのプロジェクトの内容や進み具合を知ることができる、または理解できるか

 「管理性」自分でコントロールできている感覚があるか

 「責任」社会的な責任があるか

 「時間適正」プロジェクトをやるだけの十分な時間があるか

 「成功率」達成確立は

 「自己同一性」自分のアイデンティティや、性格に適しているか

 「他者からの重要性」他人が重要だと感じるか

 「進捗状況」今の時点でどれだけ達成できているか

 「やりがい度」どれぐらいやりがいがあるか

 「没頭度」どれぐらいのめりこめるか

 「支持レベル」達成へ向けてサポートが受けられるか

 「自立性」自分の意思でやると感じられるか

③プロジェクトの上位分析

 コアプロジェクトの中から得点が高い5つを選び、上位の概念に展開していく。

 それぞれのプロジェクトに次のような質問をぶつけていく

  「このプロジェクトを含むもっと長期的なプロジェクト、またはもっとスケールが大きいプロジェクトは何か?」

  「そもそも自分はなぜこのプロジェクトをやっているのか?」

 ex.食べ過ぎをやめる 目的は?→体重を減らす 目的は?→見た目をよくする 目的は?→自信をつける 目的は?→気分良く暮らす

                                         →異性にもてる 目的は?→他人とつながる

                →健康になる 目的は?→体調をよくする 目的は?→仕事の効率アップ 目的は?→金を稼ぐ 目的は?→安心して暮らす

 のように何度も問いを重ねていき、最もトップに出てきた上位概念が自分の価値観になる(だいたい5,6段目でたどり着くケースが多い)

幸福感が高まるのは「貢献した」とき

価値評定スケールやPPAで何も浮かばない場合=最大公約数の価値観に従い、多くの人に共通する価値観を採用して自分の不安感が和らぐかどうかを確かめる

自分の行動が他者に良い影響を与えていると確信できた時ほど、私たちの幸福感は高まります。

「人生で最も永続的でしかも緊急の問いかけは『他人の為に、今あなたは何をしているか』である」byキング牧師

もし未来の選択に不安を感じたら、試しに、誰かの役に立つ行動は何か?を考えてみる

「死」

毎日を最後の日であるかのように行きなさい。いつか必ずひとかどの人物になれる。

今日が人生最後の日なら、今日することは自分がしたい事だろうか?答えがノーであるときはいつも何かを変える必要があるとわかる。

「死を想え」は、世界最古のライフハックの一つ

死を想うと人間は他者にやさしくなる

死への恐怖が個人の世界観を保護する方向に働いたからだ

無意識に死への不安を感じている=脅威管理理論

全ての人間は無意識に死への不安を感じており、私対が選ぶ行動の多くは、その恐怖を解消するために行われる

「すべての欲望フィクションだと気づきなさい」byゴータマ・シッダールダ

自分という存在すらフィクションだと喝破した

欲望は果てしない不満も生みます。=無常観(仏教)

人間のうちにある諸の欲望は、常住に存在しているのではない。欲望の主体は無常なるものとして存在している。束縛されているものを捨て去ったならば、市の領域は迫ってこないし、さらに次の迷いの生存を受けることもない。=これが仏教でいう悟りの基本的なアイデア。欲望と事故をフィクションだと認識できれば、そこに不安は生まれようがない。

「畏敬」と「観察」が必要

”ある感情”を体験した回数が多いものほど、心理的な不安や体内の炎症レベルが低いという事実に気づきました。その感情が、「畏敬」です。

心理学でいう「畏敬」とは、何か自分の理解を超えるような対象に触れた際に湧き上がる、鳥肌が立つような感情を指します。

自分を自然や宇宙という大きな存在の一部だと認識し、死の不安を和らげる戦略=自然的超越

①「自然」:現代人にとってもっとも畏敬にアクセスしやすい

②「アート」:大きさと新奇さの二つの要素。人類の偉業を示すものであれば、何でも畏敬をもたらす触媒になる。新奇さはどれだけ新鮮な感動をもたらし、こちらの世界観が揺さぶられるかどうかを意味する

③「人」

「瞑想」を使った自己観察。

悟りまでのロードマップ

①呼吸のような特定の対象に意識を向ける瞑想を繰り返し、集中力を極限案で磨き上げる

②その集中力を使って自分の内面をひたすら眺め、心の中に何が起きているのかを観察する瞑想をスタート。(自分の中に「いかなる現象も刻一刻と移ろうフィクションに過ぎない」という確信が生まれ、どのような欲望や感情にも巻き込まれなくなる)

マインドフルネス=従来の心理療法に曹洞宗で行われる座禅の要素を組み込み、仏教でいう念の概念

1日に30~40分の瞑想を8週間ほど続ければ薬物治療と同じレベルで不安と鬱を和らげる

瞑想のテクニックにこだわるよりも「そもそもマインドフルネスとはどのような感覚なのか?」を深掘りしていく

「MAAS」でマインドフルネスレベルを診断する(15の質問に答え、すべてを足して平均点を出す)6点満点で解答

①その時の感情に、後になって気づくことがある。

②不注意や考え事が原因で物を壊したりこぼしたりすることがある

③今の状況に集中できないと思うことがある

④過程を重視せず、目標にたどり着くために急ぎがちである

⑤本当に気になるまで、身体的な緊張や身体の違和感に気づかないことがある

⑥初めて聞く人の名前をすぐに忘れがちである

⑦自分押していることをそれほど意識せず、自動的に何かをしているように感じることがある。

⑧きちんと注意を払わずに、急いで活動しがちである

⑨達成したいゴールの方に目が向き、今そのためにしている事には意識が向かなくなることがある

⑩自分のしていることを意識せずに、機械的に仕事や作業をしている

⑪何かをしながらも、同時に他人の会話に聞き耳を立てていることがある

⑫無意識のうちにどこかに向かっていて、後から考えるとどうやってそこに着いたか思い出せないことがある。

⑬気が付くと未来や過去の事で頭がいっぱいになっている

⑭気が付くと注意を払わずに物事に取り組んでいる

⑮気づいたら間食をしていることがある

3.84前後=平均的なマインドフルネス度

3.95前後=平均より上のマインドフルネス度

4.38前後=平均よりかなり上のマインドフルネス度(上級者)

マインドフルネスな意識とは「その時の感情を自覚している」「今の状況に集中できる」「常に自覚的に作業を行う」

「タイガータスク」という自己観察法(認知行動療法)

①目の前に大きな虎のイメージを浮かべる

②虎のイメージを変化させようとせず、ただ観察する

イメージをただ見つめているうちに、勝手に虎がその辺をうろつき始め、やがて消え失せていく。

慣れないうちは、虎の頭をなでたくなったり、可愛い鳴き声を出させてみたりと、様々なコントロールをしたくなる。しかし、ここでぐっとこらえて、目の前の虎をただ観察するのが最大のポイント。何度か繰り返すうちに、勝手に動き出すイメージを見つめる感覚がつかめるようになる。これがマインドフルネスの感覚と同じものとなる。

自分の中にネガティブな思考や感情が生まれたら「タイガータスク」で虎を見つめたときの感覚を思い出す。すると、感情や思考は虎と同じように勝手に目の前を動き回り、それ以上は何もしない。さらに観察を続ければ、ネガティブな感情と思考は勝手に消えていく。

雑巾がけ、歯磨き、炊事、洗濯など、すべての家事をマインドフルに行うだけでも不安は減っていく。

「マインドフルイーティング」

①触覚・視覚・嗅覚で味わう

②自分の感覚を観察する

③食品を口に入れる

④噛んで飲み込む

「遊び」

遊び心がある人ほど、幸福な人生を送っている傾向がある。

心理学でいう「遊び心」とは、どんな状況でも、楽しさやユーモアを使って解釈できるかどうかを意味する。

現代人の問題を解決するには、仕事・育児・勉強といった人生のあらゆる面を「遊び化」していく必要がある。

「ルール設定」と「フィードバック化」

生産性が高い従業員ほど決まった感覚で仕事をしており、平均で52分ほど働いたら17分だけ休むというインターバルを守る傾向があったのです。

・ポモドーロテクニック(25分働いて、5分休憩×3)

・締め切りを作る

・逆算思考で作業を区切る

人生をルール化する手法は多様だが、すべてに共通するのは「未来を刻む」というのがポイント

遊びのルールはシンプルにすべし=「3のルール」

・今日やり遂げたいことを毎朝3つ書き出して実践

・今週やり遂げたいことを週の頭に3つ書き出して実践

・今月やり遂げたいことを月初めに3つ書き出して実践

・今年やり遂げたいことを年始に3つ書き出して実践

・毎週末にレビューを行い、うまくいった店を3つ、改善できる点を3つ書き出す。

3のルールが効果的なのはそもそも人間の脳は、一度にぷらすまい「4±1」種類の情報しか処理できないから

現在と未来の心理的な距離を縮める方法

そもそも人の脳がまだ現代的なタスクに対応できていないのだから、どんなに優秀な管理テクニックも応急処置にしかならないでしょう。私たちにできるのは、そんな限界を認めたうえで、現在と未来の心理的な距離を縮めることだけです。

イフゼンプランニングが効果的(実行意図という心理現象がベース)=実行の合図と行動をまとめて設定する

 もしXが起きたらYをやるのフォーマットに落とし込む

最も手軽なフィードバックは、カレンダーを使った作業のトラッキング(達成したら、カレンダーに〇をつける)

アカウンタビリティチャート

①ノートの真ん中に区切り線を引く

②右側に1日の作業時間を90分区切りで書く

③左側に実際にこなした作業内容を書く

「メタ認知」:思考について考える

「まず何から始めるか?」

・炎症対策

 自然との接触を増やす

 人間関係

 食物繊維

 睡眠

 運動

・不安対策

 価値の設定

困ったときに考えることは「この問題における進化とのミスマッチとは何か?」ということだけ。

学生から「人間は何のために生きているのか?」と質問されたアインシュタインは、「他人の役に立つためです。そんなことが分からないんですか?」と答えた。

●実践ガイド

「腸内細菌と仲良くする」

 ・抗生物質をむやみに使わない

 ・抗菌グッズや殺菌グッズの廃除(トリクロサン・トリクロカルバンが入ったものには特に注意)

 ・空気をきれいに保つ(部屋の喚起に気を配ったうえで、できればHEPAフィルタを使った空気清浄機を使う)

「腸内細菌をもてなす」

 ・発酵食品をとる(納豆、ヨーグルト、キムチ)

 ・プロバイオティクスをとる(ビオフェルミンなどのサプリ)

 ・食物繊維を摂取する(イヌリン、レジスタントスターチ、難消化デキストリンなど)

「自然」

・デジタルの自然を増やす(PCやスマホの壁紙を自然風景に。川や鳥の音を聞く。大自然動画を見る)

・NASA推奨観葉植物を増やす

・公園を活用する(2日に1回最低10分~1月150分以上を目標に)

・太陽(1日6~20分は陽光を浴びる)

・アウトドア(年に3,4回キャンプや山登り、魚釣りなどに行く。できれば2週に1回)

「友人」

・接触時間(200時間コミュニケーションを重ねれば大抵の人とは仲良くなれる)

・同期行動(誰かと同じような行動をとれるようなコミュニティに参加する)

・信頼(親密になりたい相手と深い会話を行うように意識する)

「ストレス」

・リアプレイザル(緊張を感じたら「楽しくなってきた」、誰かにイラついたら「この人に何か悪いことがあったのかもしれない」と自分に言い聞かせる)

・睡眠(夜は耳栓とアイマスク)

・メラトニン(サプリ)

・昼寝(12~14時の間に昼寝をする。昼寝直前にコーヒー摂取するのも効果的)

・ウォーキング(週に2、3日12分以上の早歩き~週に150分以上が目標)

・デジタル断食(メール・SNSなどの使用時間を決めておく)

「不安」

・価値評定スケールを行う(1ヶ月おきに見直すのがおススメ)

・パーソナルプロジェクト分析(イフゼンプランニングに落とし込んで実行する)

・ジョブクラフティング

「畏敬」

・自然(アウトドアの回数を増やす、自然の映像を見る等)

・アート(美術館や美術書)

・カリスマ(感嘆する人物の人生を掘り下げる)

「観察」

・タイガータスク(1日5分)

・マインドフルネス(1日5分8週間)

・マインドフルイーティング

「ルール設定」

・下位プロジェクト診断

・インターバル設定

・3のルール

・イフゼン・プランニング

「フィードバック化」

・作業トラッキング

・アカウンタビリティチャート

・メタ認知

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