繊細さんの本/武田友紀
生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質をもった人」をHSPと呼ぶそうですが、そのHSP専門カウンセラーである筆者は「繊細さん」と「非繊細さん」と呼称しており、それがタイトルの由来となっているようです。
たとえば、
・周りに機嫌が悪い人がいるだけで自分が悪いわけではないのに緊張する
・相手の機嫌が悪くなってしまうと思うと断れない
・些細な事柄に気がついてしまい仕事に時間がかかる
といった繊細さんたちに対して、
「自分の繊細さを克服すべき課題としてではなく、いいところとしてとらえる」
ということを、まず第一の出発点と考えるべきであるとしています。
実際に本書の中には自分自身が繊細さん寄りなのか非繊細さん寄りなのかを判断するための簡単な質問が記載されており、私はかなり繊細さん寄りという結果でした。
私自身はなんとなくそんな気はしてましたけど、自分でも気づいていない繊細さんや、ある分野に特化して繊細さんというパターンもあると思います。
こういう繊細さんは〇〇というのを試してみてくださいといったように、様々なパターンの考え方や対処法などが記載されていますので、すべてをやるのではなく自身の繊細部分にあてはまった箇所のみ試してみるというのでいいと思います。そうであれば本を読破するのが苦手といった方でも役立つ記載が見つかるのではないでしょうか。
自分自身に適用してみた内容としては、
「刺激」から身を守る方法としてモノで防ごうというものです。
視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚を塞いで周囲からのストレスを軽減することでやるべきことに集中できるようになるという感じです。
・目が悪いわけではないですが伊達メガネをつけることで視界を制限する
・外音を取り込める程度のヘッドホンで空気感を遮断し、日によってノイズキャンセリングを入れたり音を流したりする(締め付けの弱いヘッドホンが個人的にはよかったです)
・腕や脚などの地肌が直接机などに接地することが気になるので、なるべく長袖長ズボンを着用する
嗅覚と味覚に関してはいまのところあまり心地よい方法が見つかっておりませんので考え中です。
できもしない完璧主義の傾向があり、考えすぎて動けなかったり、効率を考えるだけ考えて実行できないといったことが発生するので「ベストはさておき、とりあえず!」の精神でいること。一人でゆっくり心身をやすめる時間が必要なので意識的にそういった時間を確保するといったことも試しています。
繊細さんは5人に1人の割合で存在すると言われています。
繊細さんの自覚がある人・気づいていない隠れ繊細さん・繊細さんの気持ちが全くわからない非繊細さんの全ての方が、それぞれの視点で繊細さんについて知っていくことが大切なのではないでしょうか?
という感じのまとめかたで良いでしょうか。